はじめに

補助金制度があるのは知っている、、、でも、自分が対象になるのか?どれが自分にフィットするのか?よくわからない、、、
ほとんどの漁師の皆様が、こう思っているのでは?



そもそも補助金とは?
国の省庁や自治体が設けている制度です。毎年必ず募集される制度もあれば、一回きり募集される制度もあります。補助金は要件を満たし、認定されたら、返済不要なんです。銀行融資とは全く違う点です。また、コロナ禍の「支援金」制度などとは違い、申請すれば誰で貰えるものではありません。



漁師が活用できる制度はどれぐらいあるの?沢山あるの?
沢山あるわけではありませんが、確実にあると申し上げます。しかしながら、制度により様々な条件があります。
たとえば、とった魚を魚市場に出荷しているだけで(系統出荷といいます)、直販や飲食卸などの漁以外の事業を行っていない純粋な漁師さんの場合、経産省の制度の活用は難しいですね。



家族経営で小規模にやってるけど、申請できる制度はあるの?
規模に応じた制度があります。従業員が20名以下(条件により5名以下)の小規模事業者であれば、おすすめの制度があります。ご説明します。
定番制度「小規模事業者持続化補助金」について
全国各地の商工会、商工会議所が窓口になり、毎年広く募集をしている制度「小規模事業者持続化補助金」について解説します。この制度は2018年から開始されて、長く継続している制度で、2024年度は募集が終了しましたが、2025年度も3回〜4回は募集される見通しの制度です。
小さな事業者の方向けに絞り込んだ制度であり、毎年多くの個人事業主の方が申請しています。各回15000件ぐらいの応募があり、そのうち約60%の方が採択されています。財源は経済産業省の財布から出ています。
申請できる漁業者かチェックしてみましょう
基本要件:まずは、以下の項目を確認してください
- 確定申告をしている個人事業主または法人であること
- 従業員が20人以下であること(パート含む。商業・サービス業の場合は5名以下)
- 開業している(開業届を税務署に提出済み)こと
- 日本国内に住所がある(法人の場合は本店所在字でも問題ありません。
ここが重要:漁業者の場合の注意点
以下のような取り組みをしている(または予定している)必要があります
- 直売所での販売
- 飲食店への直接販売
- ネット通販
- 水産加工品の製造・販売
- 観光漁業や民宿経営などなど
補助対象とならないケース
- まだ事業を始めていない場合
- 漁協などの組合
- 魚市場出荷のみで、他の販売をしていない場合



漁以外の何か商売をしていれば良い、ということ?
その通りです!



で、いくらぐらい出るのかな?
補助金額と補助率について
通常枠
通常枠の場合、補助上限は50万円で、補助率は対象経費の2/3です。
例えば75万円の経費の場合:
- 補助金:50万円
- 自己負担:25万円
賃上げする場合は補助額がアップします
事業場内の最低賃金を地域の最低賃金より50円以上引き上げる計画がある場合、「賃金引上げ枠」として申請できます。
- 補助上限:200万円(通常の4倍)
- 補助率:2/3 ※赤字の事業者の場合は、補助率が3/4にアップします
インボイス登録で更に補助額アップ
2023年10月からスタートしたインボイス制度。この制度に対応するため、適格請求書発行事業者として登録する場合、上限額が50万円上乗せされます。
つまり:
- 通常枠+インボイス特例:100万円
- 賃金引上げ枠+インボイス特例:250万円
が補助上限となります。



それで、何に使えるのかな?具体的なシーンは?
はい、具体的な例を挙げてみましょう。
販路開拓につながる取り組みに対して補助がされます。補助金の活用シーンについて
その1「商品の包装・パッケージにこだわりたい」
お魚を直接消費者に販売する場合、見た目は大切ですよね。包装やラベルのデザインを一新したい場合、デザイン料や印刷費用の補助を受けられます。パンフレットやチラシの作成、看板やディスプレイも対象です。工夫次第で、常連客を増やすきっかけになります。
その2「ネット販売を始めたい」
鮮魚のネット通販を始めるなら、ウェブサイトの制作費用が対象になります。商品写真の撮影費用や、ECサイトの構築費用も対象です。アフターコロナで通販需要は毎年伸びていますから、チャレンジする価値はありますね。
その3「加工品を作ってみたい」
獲れたての魚を加工して付加価値を付けたい。そんな想いがある方も多いはず。加工用の機械購入や、商品開発のための費用が補助対象になります。ただし、機械購入費用は補助対象の上限があります。
つまりは、商売を継続し、拡大し、お客様と売上を増やす試みに対して、補助が下りる仕組みです。



漁具や漁船の購入費用や、軽トラを買ったりするのに補助はでるの?
いいえ。この補助金制度に関しては、難しいです。「販路開拓」に関わる取り組みでないと駄目なんです。単に漁獲高を増やしたり、古くなった漁具を買い替えたりすることにお金は下りません。しかし、冷蔵庫、冷凍庫、選別機、加工機、店舗改装、加工場の工事費など、皆様次第で活用シーンはたくさんあります。
申請の準備について
ステップ1:商工会・商工会議所への相談
この補助金は、商工会・商工会議所による「事業支援計画書」の発行が必須です。
会員でなくても相談できますが、以下の点に注意が必要です:
- 締切の1週間前までに事業計画の確認を受ける必要があります
- 商工会・商工会議所も多忙なため、締切間際の相談は避けましょう
- 初回相談時は、これまでの事業内容と今後やりたいことを簡単に説明できるようにしておきましょう
ステップ2:事業計画の作成
申請の核となる「事業計画」には以下の内容を具体的に記載する必要があります:
- 自社の現状分析
- 今後の事業展開
- 補助金を使って実施したい取り組み
- 取り組みによる売上目標
- 費用の見積もり
ステップ3:必要書類の準備
基本書類:
- 申請書
- 経営計画書
- 補助事業計画書
- 収支計画書
- 事業支援計画書(商工会・商工会議所発行)
添付書類:
- 直近の確定申告書一式
- 納税証明書
- 見積書(経費の内容により複数必要)
- その他(賃金引上げ枠等を希望する場合は追加書類あり)
専門家による支援について
漁業者の方だけで申請を進めるのは、実際のところかなり難しいのが現状です。以下のようなサポートを受けることをお勧めします:
商工会・商工会議所のアドバイス
- 無料で相談可能
- 記載方法の指導
- 書類の確認
専門家への相談
- 中小企業診断士
- 税理士
- 補助金専門のコンサルタント
当サイトのサポート
- 漁業専門の視点からのアドバイス
- 事業計画作成の個別支援
- 申請書類の作成支援
- 見積書等の必要書類の準備サポート
まずは、商工会・商工会議所への相談と並行して、当サイトにもご相談いただければ、最適な申請の進め方をアドバイスさせていただきます。また、申請はすべて電子申請です。パソコンからインターネットを通じて入力する必要があります。パソコン操作に自身のない方は、専門家に相談するのが近道です。



2025年はいつごろ募集がされるの?
申請時期について
2025年度は以下のようなスケジュールで公募が予測されています。
- 第1回:4月頃
- 第2回:7月頃
- 第3回:10月頃
- 第4回:1月頃
締切までに必要書類を揃えて申請する必要がありますので、余裕を持った準備が大切です。
専門家に相談される場合でも、最低3ヶ月ぐらい前には動き出す必要があるでしょう。
気をつけたいポイント
補助金は事業完了後の支払いになります。つまり、いったん全額を自己資金で支払い、完了報告後に補助金が支払われる仕組みです。
例えば、300万円の事業の場合(賃金引上げ枠+インボイス特例で申請):
- 総事業費:300万円
- 補助対象経費:300万円
- 補助金額:200万円
- 自己負担:100万円
この場合、いったん300万円を全額支払う必要があります。その後、確定検査を経て200万円が補助金として支払われます。資金繰りの計画は慎重に立てましょう。
まとめ:小規模事業者持続化補助金を活用して漁業の未来を拓く
この補助金の特徴をまとめると
- 小規模事業者向けの使いやすい補助金制度
- 毎年定期的に募集がある
- 採択率が約60%と比較的高い
- 補助上限は条件により50万円~250万円
- 商工会・商工会議所のサポートが受けられる
漁業者の皆様へのアドバイス
魚価の低迷や燃料費の高騰など、漁業を取り巻く環境は厳しさを増しています。この補助金を活用して、新たな販路開拓や事業の効率化に取り組むことで、経営の安定化につながる可能性があります。
特に以下のような方は、ぜひ申請を検討してみてください:
- 直売や加工品開発に興味がある方
- 後継者の方が新しい取り組みを考えている方
- 設備投資や販促活動を検討している方
- インターネット販売に挑戦したい方
申請のための第一歩
申請は簡単ではありませんが、専門家のサポートを受けることで採択の可能性は大きく高まります。まずは以下の行動を取ることをお勧めします:
- お近くの商工会・商工会議所に相談する
- 事業計画の骨子を考える
- 専門家のサポートを検討する
当サイトでは、漁業に特化した視点で申請から採択までの一貫したサポートを提供しています。まずはお気軽にご相談ください。これまで多くの漁業者の方々の申請支援実績があり、業界特有の課題やニーズを熟知しています。
※本記事は2024年10月時点の情報に基づいて作成しています。制度の詳細は変更される可能性がありますので、実際の申請時には最新の公募要領をご確認ください。直近の公式サイト(締切済み)はこちら。https://s23.jizokukahojokin.info/





